幕張大会間近!芹澤さんに聞くHYROXの楽しみ方~普段レッスンを頑張っている人にこそHYROXはオススメ~

ドイツ発の世界的フィットネスレース「HYROX(ハイロックス)」。昨年、日本に上陸し、昨年8月に横浜大会、今年1月に大阪大会が開催されて話題になりました。フィットネスに触れる人ならその名を聞く機会も増えているのではないでしょうか。まもなく8月7日の幕張大会を控える中、すでに3度の出場経験を持つ芹澤さんに、HYROXとの出会いから練習方法、そしてこの競技の魅力まで、たっぷりと語ってもらいました。出場に興味のある人は、ぜひ参考にしてみてください!(取材、執筆:大関まなみ)

HYROXとは?

8種類のワークアウト種目とランを交互に繰り返してゴールを目指すレース。「すべての人のためのフィットネス競技」として性別や年齢、体力レベルを問わず挑戦できる。

話を聞いた人:芹澤宗一郎さん @soichiro_serizawa

HYROXは韓国・ソウル、大阪、韓国・仁川と、計3回出場。8月7日の幕張大会でも出場予定。普段はレズミルズのインストラクターを中心にランニングパーソナルなど、フィットネス業界で幅広く活躍中。

芹澤さんのキャリアを深掘りしたインタビューはこちら

ランニングにハマりHYROXへ。まずはジャッジで大会に携わる

――HYROXを知ったきっかけと、出場に至るまでの経緯を教えてください。

知ったのは去年の5月ごろ。当時からランニングにはまっていて、フルマラソンやトライアスロンに挑戦したいと思っていました。そんな折に、HYROXの存在を知ったんです。ランニングを生かせそうな内容で、「おもしろそう」とは思ったのですが、当時はまだ日本での大会が行われていませんでした。

ランニングが日課の芹澤さん。オンラインでのランニングパーソナル指導も行っている

――それが出場につながったのはどういった流れで?

日本で最初の横浜大会が開催されることになって、ジャッジをやらないかと声をかけてもらいました。ちょうど気になっていたので、それならぜひ、と。

なので、最初は出場ではなくジャッジとして大会に関わりました。選手が正しく動作をしているか確認したり、ペナルティーを付けたりする役割です。ここで初めてHYROXの空気を肌で感じて、次の韓国・ソウルの大会に出てみることにしました。

初出場、無計画に全力ランでペース配分ミス。「きつかった…」

――いざ出てみていかがでしたか。

とてもキツかったです(笑)。1回目のソウルでは「シングルオープン」の部門で出たのですが、ランニングには自信があったので「誰も知り合いがいない場所だし、ぶっちぎってやろう」と思って最初の1kmを全力でダッシュしたら、あっという間に減速して、どんどん抜かされていって。しかも呼吸が全然回復しなくて、それは苦しかったです。

トータルのタイムは1時間13分15秒でした。初出場の目安として「1時間15分を切れたら早い」と言われているので、それは達成できたんですが、内容としては満足いくものではありませんでした。

――練習はどれくらいしていたんですか。

ほぼ練習していないに等しいです。一応、HYROXに特化したジムに行き、本番と同じ機材に触れたのが1、2回くらい。ただ、費用もかかりますし仕事をする中で時間や体力を確保するのが難しくて何度も通うのは現実的ではなくて。あとはもともとの習慣でランニングは続けていたので、それが準備にはなっていました。

普段のレッスンでHYROXに向けた身体づくりを意識

――2回目以降はどのような変化がありましたか。

2回目は今年2月の大阪大会で「ミックスダブルス」と「シングルプロ」の2部門に出ました。プロになると重量が変わってくるんです。走る距離は同じなんですが、運ぶ重さが違う。タイムは1時間20分1秒で、プロクラスとしては及第点かなという感じでした。

自分の中で手応えを感じたのは、練習方法にあります。相変わらずHYROXジムへ行くことはほぼなくて、そのかわり普段の仕事の中での意識を変えました。

――具体的には?

HYROXが近くなったら、レズミルズのプログラム「BODYPUMP」のレッスンを行う際、使うウェイトを意図的に重くしたり、「GRIT」のレッスン中はより自分を追い込んだりして身体をつくっていました。変わらずランニングも続けながら、レッスンの中でより身体づくりを強化していきました。

レズミルズでは「BODYPUMP」や「GRIT」などのインストラクターをしている

普段レッスンを頑張っている人にこそHYROXはおすすめ

――それはレッスン参加者にも言えそうですね。

そうです。なので、お客様でも「BODYPUMP」や「GRIT」のレッスンで自分を追い込むことは、HYROXに向けた身体づくりになると思います。

HYROXは老若男女、どんな人でもチャレンジできる大会ですが、僕は特に普段レッスンを頑張っている人にこそ挑戦してほしいです。レッスン、特にレズミルズのような根強い人気のプレコリオプログラムって、目的化してしまっている方が多いと感じていて。もちろんレッスン自体を楽しむのは素晴らしいことなんですが、目的になると、どこかでモチベーションが揺らぎやすい。

でもレッスンが「身体を鍛えるための手段」になっている人は、音楽がどうとかリリースがどうとかよりも、運動できることそのものに価値を感じているので、長く続けやすいんです。

――HYROXに出ることで、レッスンが「手段」になっていくということですか?

そうなんです。せっかく日々鍛えているのに、それを発揮する場がないのは、お金をたくさん貯めているのに使い道がないのと同じじゃないかなって(笑)。

「BODYPUMP」で重いウェイトを扱ったり「GRIT」で追い込んだりして、その成果がHYROXのレースタイムという数字でわかる。私自身、HYROXジムにほぼ行かなくてもレースで結果が出たのは、日々のレッスンがそのままトレーニングになっていたからだと思っています。

4回目となる幕張では、ペナルティーなしでタイム更新へ

――まもなく幕張大会ですね。目標は?

今回も「シングルオープン」で出場します。目標はシンプルで、過去の自己タイムを更新することです。

実は大阪大会の後、今年5月に出た韓国・仁川大会では1時間10分45秒と自己ベストを更新できたものの、ペナルティーを受けてしまい、2分のロスタイムを含んでいて……。ランを終えてトレーニングゾーンに入るとき、入口と出口を間違えてしまった。それがなければもっといい記録だったので悔しかったですね。この反省を踏まえて、まずはクリーンなレースをして、そのうえでいいタイムを出したい。

最近、縁あってHYROXジムでも働き始めたので、実際の機材に触れる機会が増えました。そういう意味では、幕張は今までで最も準備が整った状態で臨めると思っています。

HYROXは貴重な「大人になってガチで競う場」

――芹澤さんが出場を続けているモチベーションはどこにありますか。

ずっと水泳をやってきたので、何か目指し続けるものがほしかったんです。大人になると、ガチで競い合う場ってなかなかないじゃないですか。

加えて、フィットネスの仕事や趣味のランニングで積み上げてきたものを「ぶつける場所」がほしかった。今、HYROXがその役割を担ってくれていて、仕事の息抜きにもなっているし、結果が数字として出るのが気持ちいいんです。

HYROXに加えてフルマラソンにも挑戦している

――日頃の努力が目に見えるかたちで現れると、モチベーションにつながりやすいですね。

HYROXは「がっつり練習しないと出られない」と思われがちですが、そんなことはありません。僕自身、専用ジムにはほとんど通わず、普段のレッスンやランニングの延長で結果を出せています。目標があれば、日々のフィットネスがもっと豊かなものになると思います。

――HYROXに出場したい人は、芹澤さんのレッスンに参加して一緒に鍛えるのもアリですね!芹澤さん、本日はありがとうございました!

取材、執筆:大関まなみ

取材ライター兼インストラクター。LES MILLS DANCEインストラクター、バーチャルボクシング®B級認定インストラクター。Instagram:manami_ohzeki

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